データが先か?理論が先か?数値をどう読むか

地動説は科学的合理性をもって生まれたものではなかった、と言われると少し眉唾な気がします。が、どうも事実はその通りらしく、そればかりか当時は天動説の方が理論としての完成度が高かったそうです。

地動説を提唱した(当時の)少数の変なヒトたちは、観察した事実の集積から推論過程を経て、つまり科学的アプローチを経て地動説を提唱したのではなく、カンタンに言うと「太陽中心の方がまさに神様の世界って感じじゃない?」という宗教的世界観から出発していたらしいのです。

つまり、
結論(たまたま正しかった)が先に出ていたおかげで、根拠となる「データ」を「正しく見る」ことができ、結果、真理に到達しえた
のです。反対に、一見、整然とした体系を持っていた天動説は誤っていた!!

このことは客観性の代名詞ともいうべき「データ」というものが、たとえ論理的な手続きを経た上でも、それを扱う人間によって意味を変えてしまうものであることを示唆しています。

「データ」自体は客観性への導きを担保しない!!

日々、数字の海におぼれているCRMマンのみなさんも、たまには「データ」から出発するのではなく、狂信的に大胆な仮説を構築してから数字を見てみると、いつもとは違った事実に気が付くかもしれませんね。

人気記事